第七官とは五感を超えた第六感のその先の感覚のこと。
女には第六の感覚があって、それゆえ時にピンときたり見破ったりする。 もし男にもその感覚があれば、それはもうニュータイプ同士の戦いさながら 見ものであったのに、残念にも彼らは持ち合わせていないらしい。 このお話は、五感を超えた感覚を探し当て詩人となることを夢見る少女が主人公。 少女は家族と紹介されている兄2人と従兄弟と暮らすことになる。 兄妹なのに何か不思議な感覚で描写されているのも気にかかる。 ちょっと人ごとのような? そしてそれぞれの恋やら、変った人格と日常がユーモアのある文体で語られていく。 少女目線で語られる世界は、細かく描写されているのに手触りの不確かな感覚に囚われる。 少女漫画的心理描写も含め、大正時代の人の手で書かれたとは思えない新鮮さがある。 少しだけ倉橋由美子を思い出したり、なぜか伊藤左千夫を思い出したり(恋つながり・・)。 ところで関係ないけど昨日三省堂に行き、この本を買ったのだが 別に探していた本があったのだった。 「なんとかの猫、ムン&スー」・・・みたいな題名すらさっぱりわかっておらず 出版社も作者も覚えておらず、どうやらホラー作家の書いたエッセイ的な・・・・ みたいなざっくりとした把握で本を探す無謀さ。 読売新聞で一瞬ちら読みした書評で買ってみようかな、と思ってのことだが そんなことでは当然見つからなかった為、 「もしや三省堂の書店員さん位になると”ああそれなら”と一瞬にして取り出してくれるのではないだろうか・・・」 などと、不届きにも棚補充中の書店員さんに自分の握るあやふや情報を問うてみた。 やや困った様子だったが、お待ち下さい、とどこかへ消え去り2分後には 戻ってきて、まさにその本の情報をプリントアウトしてきてくださったのには感動。 す、すごいよ三省堂書店員さん! そして売り切れなので注文を・・と端末のところまで一緒に行って気が付いた。 「あ、これって漫画ですか・・・」 「ええ、コミックのようです。ホラー漫画家さんが描かれた猫日記のようで」 ま、漫画だったのか!しかしあやふやな情報で探し出して貰って 買わないのは俺の矜持が許さねぇ!と思い、取り寄せてもらうことに・・・。 教訓。 書店員さんに迷惑をかけない様、情報はきっちりと。 (試してみたりしてはいけない)
by readytoflykiko
| 2010-10-28 16:13
| 本
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